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第5回 イル ギオットーネ オーナーシェフ 笹島保弘氏:3/4|社長対談|投資信託・積立投資ならセゾン投信

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社長対談~21世紀の世界を見据えて~"今"を変える力

イル ギオットーネ オーナーシェフ 笹島保弘 × セゾン投信 代表取締役社長 中野晴啓

たくさんの人に勇気を与えたい

●中野

2010年の6月、京都に「トラットリア バール イル ギオットーネ」を出されて、このお店について笹島シェフは「あまり儲からないお店ですが、そういうところにこそ商売の神様が宿る」とおっしゃっていました。そして人が敬遠すること、人がやらないことをやってこそ、世の中に満足を与えることができると。これはまさしく僕の考え方そのものです。僕たちの会社も大手が敬遠することをやっていて、たとえば販売手数料はいただかないし、信託報酬も業界ではびっくりするほど安く抑えています。でも、お客さんのことを思えば、ここまでやらなければならないのです。逆に言えば、これをやるから支持を得られるし、お客さんの果実も大きくなるのです。そういう点を考えるとすごく共感できます。

●笹島シェフ

僕のお店だって経営上の採算ラインはありますから、食材にウェイトを置いてしまったら人件費はかなりきつくなります。でも食材は妥協しないで頑張ろうと。ただ、そうするとスタッフの負担は相当大きくなるので、ここに僕のやり方があります。お金はこれ以上払えないけど、したいことをさせてあげるということです。そうすると脳内がお金をもらったときと同じ状態になります。なぜならみんな料理が好き、ワインが好き、サービスが好きだからです。ワインが好きなスタッフには予算内で好きなワインを買っていいよと言っています。料理も同じで、魚市場に行くスタッフには、計算して好きな食材を買っていいよと。だから、こんな高いものを買うなとは絶対に言いません。給料と休みの面で負担をかけてしまうのであれば、他で埋めてあげないと仕事は続かないでしょう。じゃ何で埋めるのかといったら、自分の楽しみ、やりがいなのです。

●中野

今のイル ギオットーネというブランドであれば、値段を1割上げてもお客様は減らないと思うのです。それをやらないのはなぜですか?

イル ギオットーネ オーナーシェフ 笹島保弘

●笹島シェフ

もしかしたら、いつか値段を上げるときがくるかもしれません。でも、まだいけるんじゃないか?無駄はないのか?と思うのです。キツイときのミーティングでは「最終的にはお客様からもうちょっと頂くことになるかもしれないけれど、本当にこれをやらないと今月乗り切れないのか?」という話をします。そしていろいろ探すと頑張れる部分がでてくるのです。そうしているうちに運よくお客様が増えてきたりして、乗り切ることができましたね。

京都の「トラットリア バール イル ギオットーネ」は、最初はすごく反対されました。何のためにやるのですか?と。でも、問題をクリアしていけばちゃんと利益が出てくるし、できないことはないと僕は思っていると何度も話をしました。最初からできないと思ったら何もできませんからね。無理なのでは?と思っていても、やれるかもしれないでしょう?

●中野

儲けることではなくて、チャレンジとか誰かを喜ばせたいということがベースにある、そんなイメージですね?

●笹島シェフ

ここにお店があったら、きっとたくさんの人が喜ぶだろうなというのは、僕のベースになっていることです。あとは、このご時世によくこんなお店を出したなと仲間が思ってくれれば、彼ら自身が「自分もやれるのではないか」と思うのではないかと。要するに勇気を与えることができると思うのです。

難しいことをやるのは大変ですけど、それをやりきったときにはまた1つ大きくなれます。びっくりするくらい成長するスタッフがいたり、チームワークが固くなったり。

●中野

難しいことをやるのは大変ですけど、それをやりきったときにはまた1つ大きくなれます。びっくりするくらい成長するスタッフがいたり、チームワークが固くなったり。

●笹島シェフ

僕としては、どんなに苦しくなってもクオリティを落とさずに、値段を上げることなく維持していこうと考えています。だって、景気が良くなったときに、こういうレストランがなくなっていたらさみしいでしょ?ちょっと気取って彼女を連れて行けるようなレストランがないなんてことになったら、つまらないじゃないですか。

●中野

それはお客様との価値観の共有でもあるので、みんながハッピーになれる方法ですね。ただ、「なぜそこまで高いのか?」と思うお店もあるのは確かです。それなりの格式があるし、いい食材を使っているからなのでしょうけど、値段に疑問を持ってしまうのは客の本質だと思うのですよ。

●笹島シェフ

そういうふうに、お客様に分かってしまうからコストは落とすなと言っています。逆に苦しいからこそコストを上げろと。お客様はちょっと高いなと思いながらお店にいらっしゃるかもしれないけれど、食べてみたら全然高くない、むしろ安いと思うくらいにしなければならないですよね。まあまあだねではダメです。すごく良かったねと思っていただかないとアウトですよ。

ただ味に関しては、人それぞれ好みがあるので、すべての人にここが一番だと思ってもらうのは難しいです。だから、一番わかりやすいのはコストワークだと思います。この値段であればすごくいいよねと言っていただけるようなプレゼンをすることが大事ですよね。そのためには、味やサービスのほかにお客様の気を引くような切り口を用意する必要があります。たとえば、食器でも全部同じブランドのものを使うのではなくて、料理毎にブランドを変えるとか。そうすれば、食器が好きなお客様にはすごく興味を持っていただけるので、その分会話が増え、お客様の満足感が上がっていくと思います。要するに、レストランは大人の遊び場なのですよ。だからこそ、お客様との会話のきっかけになるとか、お客様に興味を持っていただけるような物をできるだけたくさん用意するのです。それが料理とサービスだけだったら、お客様の満足を得るのは大変ですよ。

●中野

料理やサービスだけではなくて、お客様の興味関心まで考えるということは、もうエンターテイメントに近いものがありますね。

イル ギオットーネ

●笹島シェフ

たとえばですが、男の子がお店に来るとだいたい楽しんでないですよね。女性に連れられて来ている感じの方が多く、レストランの雰囲気が窮屈そうで早く帰りたそうなので、テーブルに行ってちょっと笑わせてやろうと思います。そうしないと、男の子は楽しめないでしょう。そういう子たちにも「レストランっていいでしょ?」「居酒屋もいいけど、ここも捨てたもんじゃないでしょ?」と伝えたいですね。ランチは1,800円からですが、価格を上げないのも若い人たちが来られるようにしているのです。これを1万円からにしてしまうと、その金額を出せない人に対しては「No」と言ってしまうことになる。だから、この価格を残すのは「来てくださいね」というメッセージなのです。

●中野

お話しを伺うと、シェフの目線は完全に一般生活者になっていますね。ランチもあのクオリティで1,800円ですし。ディナーだって、驚くような価格ではありませんから。

●笹島シェフ

普通に働いている人が1回の食事にかけられるお金には限界があります。それは1万円程度だと僕は思っています。だから、そのラインは絶対に消してはいけない。もしそれをなくしてしまったら「じゃ来なくていいですよ」というメッセージになってしまうからです。

●中野

利益を追求したら、値段を上げて「来られる人だけどうぞ」となりますよね。でもそれでは、若い子がデートに使うのはなかなか難しい。かといってクオリティが低くて安いお店ばかりでは、かっこよくしたいときに困りますね。

●笹島シェフ

そういうときのために、レストランは残していかなければならないですし、それは僕の使命でもあると思いますね。レストランは必ずフラッグとしてなければならないけれど、でもどんなスタイルでもいいのかというとそうではない。当然今の時代に合ったものも作っていかなければなりません。趣味だけになると、それは時代に合わない可能性もありますから。ただ、自分のやりたいものと時世がぴったり合って、そのうえお客様がすごく喜んでくれれば、それはもう最高の気分ですよ。

イル ギオットーネ オーナーシェフ 笹島保弘氏

1964年、大阪生まれ。高校卒業後、サービスの仕事に魅せられ、レストランの世界へ。その後、料理の面白さに目覚め、料理人に転向し関西のイタリアン数店で修業。24歳のときに「ラトゥール」(大阪)で、27歳で「ラ・ヴィータ宝ヶ池」(京都)でシェフを務めた後、「イル パッパラルド」(京都)を経て独立。2002年、“京都発信”のイタリアンを目指し、オーナーシェフとして「イルギオットーネ」を開店。2005年11月、「イル ギオットーネ丸の内」をオープン。2007年1月、イタリア・ミラノで開催された料理サミット「イデンティタ・ゴローゼ」に日本人として初参加。同年5月、ジョルジオ・アルマーニ氏主催のチャリティーディナーに料理人として参加。2008年10月、京都木屋町に「クチネリーア」、2010年6月、京都四条烏丸に「トラットリア&バール」をオープン。現在、テレビや雑誌など多くのメディアでも活躍し、フジテレビ「料理の鉄人」では初の東西イタリアン対決も経験する。

著書・関連出版物

IL GHIOTTONE 笹島保弘の料理(永末書店)

イタリア料理の展開力(柴田書店)

ハイブリッド・アンティパスト(柴田書店)

イタリアン精進レシピ(本願寺出版社)

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