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長期投資家仲間へのメッセージVOL.42
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「産業金融を担う長期投資マネー」
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2010年9月3日
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企業の選択
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21世紀グローバリゼーションが進展するボーダレスの時代で、いよいよ企業が国家を選択する時代がやってきます。世界で最も高いレベルの税率を課す法人税、俄かに達成出来ぬ水準のCo2削減目標、農業保護を優先するばかりに未だ欧米と締結出来ず完全に遅れをとったFTA(自由貿易協定)などに加え、無為無策で不当なる円高を放置するような日本という国にはもう居たくないと、他国への脱出移転を図るグローバル企業がいつ続出してもおかしくありません。
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金融の使命
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こうした喫緊の課題を果敢に解決すべきは無論政治の役割ですが、日本経済が再び元気になり成長率を拡大させるために絶対不可欠なのが金融のサポートです。
20世紀高度成長を牽引したトヨタやソニーあるいは新日鉄といった大企業のみならず、新しい事業・産業を生み出すベンチャー資本を見出して支え、次の時代への新しい成長の芽を育てて行くことこそ、其の国に在る金融機関の重要なる役割であり、金融業界に課されたミッションであるはずです。
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不甲斐なき日本の金融
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カネ不足の高度経済成長時代は、日本の金融が広く国民から集めた預貯金で、間接金融を通じて経済成長を支えるという構図が立派に機能していました。この時代は銀行が産業金融の役割を担う、高度成長の支え手だったのです。
ところが日本経済の失われた20年と共に進行した急速な成熟化の構造変化の中で、日本の金融機関は経済成長を支える機能を果たし切れなくなりました。
いま我が国の銀行は、実質的に集めた預金のざっと3割程度を余らせています。私たち生活者が預ける大切な預金、これをしっかりと経済の中に働きに出すことが出来ないなら、銀行は既にその存在意義を問われるべき産業だと言わざるを得ません。
しかも余らせた預金は限りなくゼロ%に近い超低金利だから、安易に国債を買うことで帳尻合わせが出来てしまう、既に銀行全体で140兆円もの国債が買われているのです。これは10年間政府にお金を貸して、1%未満の金利しか付かない、それでも利ザヤが得られるほど預金金利が安いゆえのことであり、本来産業金融の主役であるべき銀行の採るべき投資としては、あまりに安直無責任なる所業でありましょう。
日本の証券業界も然り、業界あげてリスクマネーを呼び込む努力を怠り、我が国の新興株式市場は今や死に体同然です。実際、自立志向のベンチャー企業は、株式公開の場を韓国・台湾などの市場に求め始めているのです。
日本の金融業界は、最早次世代を築く社会インフラとしての役割を果たせる存在ではなくなったのでしょうか。
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本物の投資が持つチカラ
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経済が成長し拡大するためには、それを支える経済の血液たるお金が必要不可欠です。しかも将来の進歩・発展を見据えて投じる、思いあるお金でなければ、血液としての役割を果たせません。
つまり私たち長期投資家が経済に向けて投じるお金は、その思いが凝縮した最高品質の血液になるのです。
本物の投資・運用とは、金融工学や証券投資理論といった難しい方法論よりも先に、社会理念に叶い、経済活動の中に機能する役割としての目的を持って行うものです。
そして見据えるホライズンは次の世代の将来社会、なればおのずと投資成果は目先の売買からではなく、投資し続けることで資産が成長を支え、そこから将来果実を得ること、これが即ち長期投資です。
日本の金融が本物のお金の出し手としての機能を果たせないからこそ、私たち生活者の持つお金が生活者自らの意志で本物の投資を経済の中で実践して行かなければならないのです。
今現在、日本の個人金融資産のうち預貯金が800兆円。私たち生活者の持つお金は、これだけ巨額なスケールで血液として経済活動の中へ働きに出せるのです。それは凄まじいチカラを発揮するにちがいなく、あとは私たち生活者の意志の集積と行動あるのみです!
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セゾン投信株式会社
代表取締役社長 中野晴啓
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