SMAらいふ ~お客さま体験談~

川崎さん

第5回(2021年11月26日) つみたて投資は世代を超えて続けていくもの。そこにあるのは愛情とロマン 川崎さん

インタビュー5回目は、2008年からつみたて投資を続け、さらに大学生と高校生の2人の子供も10年以上の長期投資家という、かなり気合が入った方です。実は、今回のインタビューは一風変わっていて、インタビューの受け手と記事の書き手は同一人物。自分が受けたインタビューを自分で書くという、なんとも奇妙な展開になっていますが、こんなスタイルもアリではないでしょうか。
インタビュアーは中野晴啓、インタビューを受けるのは記事ライティングを担当する川崎さちえ。
ざっくばらんでラフなインタビューになりそうな予感です。

インタビュアー 中野晴啓

インタビュアー

中野晴啓

2008年につみたて投資をスタート。出会いはライティングの仕事

中野

川崎さんはお客さまインタビューの記事を書いてくれているので、自分が取材を受けるのは違和感があるかもしれませんよね。もしかしたら直接会って話をしなくても、質問を送って、それに回答する形で記事を書いても良かったのかもしれませんが……。

川崎さん

いやいや、せっかくなので話を聞いて欲しいですよ。私もセゾン号の乗客の1人ですから。そんな希望もあって、今回の記事は私自身が中野さんのインタビューを受けて、私自身が書くという、ちょっと変わったスタイルになっています。

中野

セゾン投信を知るきっかけも、ライティングの仕事でしたよね。出来立てホヤホヤのセゾン投信の取材に来たのが最初でした。

川崎さん

そうですね。ある会社のウェブ記事のライティングをしていて、プロジェクトリーダーからの指示で中野さんにインタビューをしたのが始まりでした。もう13年ほど前のことです。

中野

インタビューの中で、僕はとことん長期投資について語ったわけですが、その後川崎さんはセゾン投信で口座を開き、つみたて投資を始めてくれています。何が決め手だったんですか?

川崎さん

もともと、個別株を短期で売買するスタイルの投資をしていましたが、そのやり方にちょっと疲れてしまって。そのタイミングで中野さんの長期投資の話を聞いて、「なるほど、そういう投資もいいな」と思いましたね。それに「楽だな」とも。短期売買は、基本的には自分で銘柄を選んで売買する必要がありますが、投資信託はその作業を丸投げできますから。
自分でやらなければならない作業が、劇的に減るんです。

中野

僕がインタビューの時に伝えた長期投資は、それまで川崎さんがやっていたこととは真逆のこと。よく素直に始めてくれたなと、今でも思いますよ。

川崎さん

普段の生活の中で、他にやることがたくさんできたのが理由です。例えば子育てもそうですし、仕事も忙しくなってきました。長期的につみたて投資をするメリットの1つは、自分の時間が持てることだと思います。だから、当時の私の生活スタイルにぴったり合っている投資なんだなぁと、自分で納得しましたね。それにお金を増やそうという考えがあって、増やす方法は何であれ運用を止めてはいけないという気持ちもありました。

下がったら仕込みのタイミングと思えてしまう

中野

投資を続けていると、リーマンショックなど相場が大きく下がることもありますよね。そういう時に、売ろうとは思わなかったんですか?

川崎さん

私が口座を開設したのはリーマンショックの前だったので、あの時は相場の下落をまともにくらいました(苦笑)。でも売ろうとは思わなかったです。これは短期売買の時にも経験しましたけれど、「相場は下がるもの」という感覚はあります。むしろ買い時なのではないか?とさえ思いました。

中野

今の相場も極端に上がってきているので、いつか大きな調整局面があると思います。その時、自分ではどうすると思います?

川崎さん

買うタイミングかなと考えるでしょうね。少なくとも嘆くことはないと、個人的には思います。アベノミクスの上昇相場や新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の中での急激な上昇相場もそうですが、上がるペースがちょっと速くて……。もっと仕込む時間が欲しかったというのが本音です。もちろん、この上昇局面でお金を使うタイミングを迎える方もいるので、あくまで私の時間軸で考えた場合ですけれどね。

2008年につみたて投資をスタート。出会いはライティングの仕事

お金のことを教えるのが親の役割

中野

自分で口座を開いた後、すぐにお子さんの口座も作っていますよね。

川崎さん

子供の方が、運用できる時間が圧倒的に長いなと思いました。彼らは、私がどうあがいても歯が立たない武器を持っていて、それは時間です。もう最強ですよ。だからその時間を味方にできるぞと。あとは、やはり将来お金の苦労をさせたくないなという気持ちがありますね。

中野

つみたて投資は、子供への贈り物なんですね?

川崎さん

親が子供にできることの1つは、お金に関することなんです。お金を増やしてあげるのもそうですが、将来的には子供自身が自分の意思で投資を続けて欲しいと思います。よく魚釣りで例えられますが、お腹を空かせている人に魚を釣ってあげるのではなく、釣り方を教えなさいと言いますよね。それと同じで、ずっとお金を増やしてあげるのではなく、方法や考え方を教えていくのが親の役目だし、愛情なんだろうなと思うんです。

中野

川崎さんのお子さんは大学生と高校生ですよね。自分で運用していくタイミングも近づいていますが、その時になったらどうやって次にバトンタッチしていくんですか?

川崎さん

昨年(2020年)の末にジュニアNISAの移管の手続きがあって、書類にサインをしてもらう必要があったんです。その時につみたて投資をしてきたことは話しました。それまで1度も話したことがなくて、子供もあまりピンとこなかったみたいです。でも「13年近くつみたて投資をしてきた。お母さんはきっかけを作ったに過ぎないから、あなたたちが働くようになったら、自分の意思で続けてほしい」とは伝えました。

中野

僕も続けて欲しいと思いますね。バトンタッチをした後から、お子さんたちの長い人生が始まるわけですし。長期投資は世代をつなげて行うもの、そういった価値観を共有して欲しいです。

川崎さん

そうですね。この先、私の子孫に「この運用は、あなたのずーっと前のおばあちゃんが始めたことなのよ」なんて言ってもらえたらいいなって、ちょっと思います。もうロマンですよ(笑)

お金の問題から目を背けてはいけない。だから知って欲しい

中野

川崎さんは、セゾン投信を周りの方に紹介してくれていますが、どんな思いがあるのでしょう?

川崎さん

上から目線と怒られそうですが、まずは知って欲しいという気持ちはあります。将来的に何で困るのかと言ったら、1つはお金でしょう。これは避けることができない現実的で大きな問題ですよ。だから知り合いから相談を受けたら、長期投資という方法があって、私が最大限の信頼をおいているセゾン投信という会社があるよと伝えていますね。その後、実際に投資をするかどうかはその人の自由ですけれど、知らないと始まらないですから。

中野

長期投資のいいところは、自分だけ得するということではなくて、みんなも一緒に幸せになれることです。

川崎さん

私がいつもイメージするのは、ろうそくの火なんですよ。自分が持っているろうそくの火を他の人のろうそくにつけてあげても、自分の火は小さくならないですよね。むしろ、ろうそくの火が広がることによって、その場が明るくなるんです。だから決して火を奪い合うことはしません。長期投資も同じで、「自分が自分が」という考えではないから、気持ちよく伝えることができますよね。

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