「今こそ長期投資家として投資行動への胆力が問われるとき」 代表 中野からのメッセージ
2020/03/10
長期投資家の皆さまへ
いつもセゾン投信を応援いただきありがとうございます。新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、世界の株式市場で株価が大幅に下落しています。9日は、東京の株式市場で日経平均株価が1,000円を超える下落となり、約1年2か月ぶりの安値で取引を終えました。その後、欧州、米国にも株価の下落は連鎖し9日の米国株式市場もダウ工業株30種の下げ幅は、過去最大を記録しました。
2月下旬から始まった今回の世界の株式市場の大幅下落は、市場がコロナウィルスの感染拡大に対する悪影響を「最悪のケース」に向けて織り込み始めたことによる条件反射的反応でありましょう。市場は韓国、日本だけでなく、中東、欧州、米国にも新型コロナの感染が拡大し航空会社の業績や観光産業に大きな悪い影響を与えそうだと懸念しています。
しかし、落ち着いてください。今回の新型コロナが世界的大流行(パンデミック)になると確定した事実はありません。現在、日本はじめ各国が水際作戦を展開し拡大を食い止めようとしています。WHO(世界保健機構)のテドロス事務局長は、9日の会見で、「パンデミックが現実になる恐れが高まってきた。しかし、歴史上はじめてコントロールできるパンデミックになるだろう」と述べています。また、中国では感染拡大に歯止めがかかり始めるなど社会の現状を冷静に俯瞰すれば、必ずしも総悲観の状態ではないと考えています。また、仮にパンデミックになったとしても、いつかは終息の時を迎えることは歴史が証明しています。
であれば、「長期・積立・国際分散」を旗印に掲げるセゾン投信としては、慌てて解約に走るのでなく、平常心を保ちながら、投資を続けることで世界の企業や国に資金を提供する役割を果たしていきましょう。運用開始から約13年のトラックレコードを持つセゾン投信は、リーマンショックを経験しています。リーマンショックの際、恐怖感から積立を止めてしまった人の損益がプラスになるまでの期間は、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド(以下「SVGB」)で4年7か月、セゾン資産形成の達人ファンド(以下「達人」)で4年4か月かかりましたが、リーマンショック時も積立投資を継続した人の損益がプラスになるまでの期間は、SVGBで3年6か月、達人で1年4か月と積立を止めた場合と比べて短くなっています。正に市場下落時に、積立を続けられるかどうかが、その後のリターンを決める大きな要因となるのです。
当面、市場の変動率が高い状態が続くことも予想されますが、セゾン投信は、世界の市場を注視しながら全力で長期運用に取り組んでおります。そして、ここが長期投資家たる本領発揮に向けた胆力が問われる局面です。「セゾン号」での長期投資の旅、皆さんと共にどっしり構えて今回の嵐を乗り越え、進んで参りたいと思っております。
セゾン投信株式会社
代表取締役社長
中野 晴啓
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