REPORT

研究レポート

初心者向け 歴史から学ぶ

暴落なんて怖くない?

2025.10.21 つみたて総研 所長 瀬下哲雄

どうする?株価暴落

暴落後も
つみたてを続けることが大切

つみたては、投資のリスクを軽減するための有効な手法ですが、つみたて総研のサイトでも、「積立による購入は将来における収益の保証や、基準価額下落時における損失を防止するものではありません」とご案内している通り、万能の方法ではありません

過去からの教訓

ここで、グローバル株式投資の代表的な指数であるMSCIオールカントリー・ワールド・インデックスを円建てに換算した指数※1を利用して、21世紀に入ってからの二つの大きな下落(ドットコムバブル崩壊※2、リーマンショック※3)の5年前から毎月、つみたて投資を行った場合※4にどのようなことが起きたか、振り返ってみましょう。

まず、ドットコムバブル崩壊ですが、1998年4月に投資を開始すると、指数は2000年までは安定的に推移します。2001年に入ってからは下落基調となり、2003年3月には投資開始から38.5%の下落となりました。つみたてを継続していた場合の損益率※5は-30.1%で、指数の下落よりは小さいものの、それでも大きな損失となっています。しかし、その後も投資を続けた場合は、2005年2月には損益率が0%を上回り、投資開始から10年後の2008年3月の損益率は+14.6%になっています。

ドットコムバブル

次に、リーマンショックですが、2004年3月に投資を開始すると、株価指数は上昇を続け、2007年6月には投資開始から83.7%上昇しました。その後は下落基調となり、2009年3月には投資開始から31.6%の下落、ピークを付けた2007年6月からは59.3%の下落となりました。つみたてを継続していた場合の損益率は-39.4%で、指数の下落よりも大きな損失となっています。しかし、その後も投資を続けた場合は、2013年1月には損益率が0%を上回り、投資開始から10年後の2014年2月の損益率は+38.7%となっています。

リーマンショック

過去の歴史を振り返ると、暴落した後も投資を継続することができて初めて、暴落なんて怖くないと言うことができそうです。

もう一つの大事なこと

もう一つ、大事な点としてお伝えしたいのは、投資対象の値動きです。確かに、下落局面では値動きが大きい投資対象の方がつみたて投資による取得単価の引き下げ効果は高まりますが、上昇局面では反対に取得単価が高くなってしまいます。よって、つみたて投資の場合は、状況が良い時には大きく上昇する一方で状況が悪くなると大きく下落するような投資対象を避けることが重要です。

※1 MSCIオールカントリー・ワールド・インデックスの値に米国東部標準時間17時の為替レートを掛けて計算した指数
※2 ドットコムバブル崩壊は2003年3月を基準点として試算
※3 リーマンショックは2009年2月を基準点として試算
※4 つみたて投資は、毎月末に実施すると想定して試算
※5 つみたて投資の損益率は、(評価額÷累計投資額)-1


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