REPORT

研究レポート

初心者向け 投資心理学

つみたて投資は忘れるくらいがちょうどいい

2026.1.16 つみたて総研 研究員 増田 裕美

投資は心理戦

アンカリング効果に
惑わされない!

2025年10月27日に日経平均株価の終値が5万円を突破しました。2024年の3月に4万円を突破したので、約1年7か月の間に1万円の上昇をしたことになります。

「最高値」といった言葉が登場すると、プラスの感情が生まれる一方で、今後は下がっていくのではないか、といったマイナスの感情も生まれてきます。

「つみたて」による投資が一般化してきたものの、いざマーケットに身を置くとドキドキして、「つみたて投資」を継続するか迷うお客さまをよくお見かけします。

なぜ、迷ってしまうのでしょうか?原因は、私たちの心理にあります。

投資判断を狂わせるアンカリング効果

アンカリング効果とは、最初に得た情報や過去の基準値がアンカー(錨)のように頭に残ることで、その後の判断に強く影響する心理現象のことをいいます。

最近のお客さまとの会話における、アンカリング効果の例をご紹介します。

・以前よりも基準価額が上がっていて高値だと思っている。だからつみたてを止めたい
・購入するファンドを基準価額が低いものに切り替えたい

上記の例では、過去の基準価額や他のファンドの基準価額をアンカーにしてしまっていますね。

確かに以前よりも基準価額が上がっていることは事実かもしれません。だからといって、投資対象の価値から判断して高値であるかどうかは、過去の基準価額との比較からはわからないものです。

また、異なる複数のファンドの基準価額を比較することも適切な投資判断とはいえません。基準価額が高いか低いかは、投資対象の価値から判断するものだからです。

このように、アンカリング効果を完全に排除することは難しいですが、心理現象の一つとして認知しておくことが大切です。

投資の敵は「相場」ではなく「心理」

つみたて投資は、相場に左右されずコツコツと一定のペースで購入を続けていくことが大切です。これはまさに、アンカリング効果などの心理的バイアスを排除することにつながります。

投資の最大の敵は「相場」ではなく「自分の心理」です。つみたて投資を始めた後に、価格や相場のことが気になったら、このアンカリング効果のことを思い出してみてください。

こう考えると、つみたて投資は一度始めたら、忘れるくらいがちょうどいいのかもしれませんね。

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