研究レポート
初心者向け 投資心理学
心理的には抵抗があるが経済的には合理的な投資
2025.11.14 つみたて総研 主任研究員 K
つみたては力なり
強気相場は
悲観の中に生まれる

「心理的には抵抗があるが、経済的には合理的な投資」と「心理的には抵抗がないが、経済的には合理的でない投資」、皆さんがこれまで実行された投資がどちらかに該当していたと思い当たるものはありますでしょうか?
金融危機の渦中では
リーマンショック直後の2008年11~12月頃の話です。当時は米国の低格付けで高利回りの事業債(いわゆるハイイールド債とかジャンクボンドとか言われています)の利回りが20%超と急騰(債券価格は急落)していました。2009年1月に入っても18%~19%とこれまでにない高い利回りで推移していました。
筆者は当時、外資系の運用会社に勤務しており、米国社債のファンドマネージャーと話をしていた時に、「いくら何でもこんなタイミングでの株式投資はみんな怖くて手が出せないだろうから、米国の高利回り事業債を提案してはどうか?」と提案を受けました。

出所:Federal Reserve Bank of St. Louis, ICE BofA US High Yield Index Effective Yield
強気相場は悲観の中に生まれる
実はプロのファンドマネージャーがこんなに弱気になっている時期こそ絶好の株式投資のチャンスが出現していたのです。
以下のグラフは2009年2月末をスタートとした場合の代表的米国株指数であるS&P500インデックスの配当込みのリターンです。2025年10月末では米ドル建てで12倍以上、円建てでは何と20倍以上になっています。黄金の16年間だったとも言えると思います。当時あのウォーレン・バフェットが言った言葉が思い出されます。「今はとんでもない(米国株式の)買場である。」

Bloombergより各インデックスの月末データを取得し、2009年2月末を100として2025年10月末までを指数化
どうすれば強気相場に乗れるのか?
リーマンブラザーズの破綻後、外資系金融業界は悲惨な状況でした。「リーマンの次はどこだ?」と皆疑心暗鬼に陥っていました。米国ではメリルリンチがバンク・オブ・アメリカに吸収合併され、ゴールドマン・サックスはウォーレン・バフェットに優先株での50億ドルもの出資を仰ぎ、モルガンスタンレーは三菱UFJフィナンシャル・グループに90億ドル(約20%)もの出資を仰ぎ、破綻を免れました。こんな投資環境だと誰も株式投資などしません。しかし、こんな時こそ「心理的には抵抗があるが経済的には合理的な投資」の滅多にない機会が出現するものです。
では、どうすればこんなタイミングで投資が可能なのでしょうか?それこそつみたて投資により自らの投資行動を縛ることです。相場にとらわれず規律ある投資を続けることで、機関投資家ですら弱気で、手を出さない時でも投資を継続することができるのです。それが「暴落なんて怖くない!」に繋がるのです。勿論、投資対象の中身を自分が理解していることが前提になります。つみたては力なり、継続は力なりです。
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